【看護国試】第93回 寝たきりの高齢者。常に少量の水様便に硬便が混じっているため、おむつを使用している。発熱や嘔吐、皮膚の乾燥はない。適切なのはどれか。

みなさん、こんにちは。
今日はフィリピン人看護師さんからのメッセージがあります。

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みなさん、こんにちは。お元気ですか、勉強は進んでいますか?先日、夏バテについて書きましたが、最近はすっかり「秋バテ」に移行しました。「秋バテもあるんですか?」と思いましたか?秋口になってから低気圧が発達してさらに疲れが一気にでてしまうことがあるそうです。急に涼しくなって体力回復するところか余計に体調を崩してしまう方が多いようです。今月は雨の日が続き知らず知らずのうちにからだにストレスがかかり冷えて血流の悪い状態になっている方が多いようです。こんな症状が出てきたら秋バテのサインです!「食欲がなく胃がもたれる、疲れやすい、だるい、立ちくらみ、めまい、あたまがぼーっとする、寝不足で朝スッキリ起きられない」などです。対策として一番有効なのは、とにかく体を温める事。時間のある方は足湯や足裏マッサージなど、足を温めほぐすことで内臓機能も高まるそうです。そんな秋ですが、夏のにぎやかさからほっと一息つけるいい季節でもありますよね。では体調の管理をしっかりして、美味しいものをたべて、天気の日にお散歩したり、リフレッシュしてから勉強を頑張りましょう。

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では、昨日の問題の答から

問題 寝たきりの高齢者。常に少量の水様便に硬便が混じっているため、おむつを使用している。発熱や嘔吐、皮膚の乾燥はない。適切なのはどれか。
1 繊維質の少ない食事にする。
2 水分を控える。
3 宿便の有無を確認する。
4 安静にする。

第93回看護師国家試験 午前問題108

 

解答 3
解説   
1(×)繊維質の少ない食事にする。
腸管の働きを促進するためには繊維質を摂取していくことが必要。
2(×)水分を控える。
水溶便の排泄もみられており、脱水予防のために水分の摂取に努める。控えてしまうと便秘を招くため不適切。
3(〇)宿便の有無を確認する。
寝たきりであることや加齢により、硬くなった便塊が停留している可能性が高い。腸内に長らく停滞している宿便があると水様便に硬使が混じっているという事が考えられる。指診で宿便の有無を確かめ、摘便などのケアを行う。
4(×)安静にする。
可能な限り身体を動かし、腸の嬬動運動を促す。

今日は高齢者の転倒について考えてみましょう。
病院でも施設でも、そして在宅でも「転倒」「転倒骨折」は、残念ですが、よく発生します。階段や段差はもちろんですが、ほんのちょっとした敷物(しきもの)でもつまずくことがあります。

転倒の原因としては
外的な要因;住宅や施設の構造(滑りやすい床、暗い廊下、手すりの不備)や整理整頓の状態、機械類の使用(はしご、踏み台等)など
内的な要因;本人の年齢や運動機能、疾病、内服薬、転倒した経験など
布団に寝ていた人が、入院してベッドになったことで動き方が違うことで転倒したこともありました。立ってから動きだしで転倒する人は睡眠薬がまだ残っていてふらふらしたらしいです。
私の母も「目が悪い」「動きが悪い」「反射神経が鈍くなっている」「とっさに手が出ない」「バランスが取れない」などの高齢者の特徴があります。夜、トイレに行こうとして転倒しました。2センチくらいの段差が見えずにぐらっとして、バランスがとれずに顔から倒れました。顔面が内出血です。紫や赤や黄色のすごい顔になりました。
それでも骨折しなかったからよかったです。
顔面の内出血の例 ↓

http://kaigo55.com/cat32/外部リンク

みなさんは高齢者の4大骨折、聞いたことがありますか。
1 大腿骨頸部骨折 (だいたいこつ けいぶ こっせつ)  
2 上腕骨外科頸骨折 (じょうわんこつ げかけいこっせつ)   
3 脊椎圧迫骨折 (せきつい あっぱくこっせつ)    
4 橈骨遠位端骨折(とうこつ えんいたんこっせつ)
骨折をしてしまうとADLが低下し、他の病気を併発したり、転倒の恐怖で閉じこもりになってしまうことがよくあります。
高齢者の4大骨折は↓

http://www.kansetsu-itai.com/kossetsu/agmo4/agm001.php外部リンク

転倒しやすいということは、身体全体の運動・感覚の働きが衰え、2本の脚でしっかり立って歩くことができなくなった状態と考えられます。日頃から身体を動かす生活習慣を身につけ、無理なく楽しい運動・スポーツを続けることが、身体の機能の衰えを和らげ、転ばない、骨折しない、寝たきりにならないための身体づくりにつながります。
地域包括支援センターもこのような予防に関わっています。もちろん、日本では介護保険の(介護予防)通所介護でも、体操・運動・機能訓練で、転倒しにくい身体つくりを頑張っています。

ここで問題です。

問題 高齢者の転倒予防のための援助で誤っているのはどれか。
1 ベッドの高さは60cmにする。
2 起床時はしばらく座ってから立ち上るよう話す。
3 廊下は手すりを利用して歩行するよう話す。
4履物は靴タイプのものとする。

第89回看護師国家試験 午前問題111

答とその理由を考えてみてね。また、明日。