【看護国試】認知症(dementia)の中核症状として、正しいものを1つ選びなさい。

みなさん、こんにちは。
今日から11月です。寒くなってきましたが、頑張っていきましょう。
さて、国家試験で大切なことのひとつは「ことばを覚えること」です。専門用語でも専門用語でなくてもたくさんのことばを知っていることは国家試験問題を読むことの助けになります。
ことばについて一生懸命ノートにまとめている人がいますが、練習問題に出てきても全然思い出さない人もいます。ことばは覚える必要があります。
私たちは、「こーして覚えるといいよ」「あーしたらいいよ」とアドバイスしてきました。でも、それがあなたに合った方法かどうかはわかりません。
なかなかことばを覚えられない人は、何かやり方が間違っているのかもしれないので、友だちや先輩に「どうやってことばを覚えたんですか?」と聞いてみてください。
そして、自分に合った覚え方の方法を探してみてください。

では、昨日の問題の答から

問題 認知症(dementia)の中核症状として、正しいものを1つ選びなさい。
1.判断力が低下する。
2.不安な状態が続く。
3.抑うつ状態が続く。
4.介護者に暴力をふるう。
5.忘れたことを自覚している。

第25回介護福祉士国家試験問題77

解答 1
解説
認知症の中核症状は、「記憶障害」「思考・判断力の低下」「見当識障害」であるため、1.(〇)正しい。
2.(×)「不安」「抑うつ」は中核症状により引き起こされる心理症状である。
3.(×)「2」と同じ理由です。
4.(×)「暴力」は、中核症状により引き起こされる行動症状の1つである。
5.(×)認知症の中核症状の1つである記憶障害の特徴は、忘れたことを自覚できない点にあるため選択肢5は適切ではない。


今日はその他として「今年の問題の出し方」…です
国家試験には「ナースとして絶対に覚えておいてほしい知識」と「これからの医療人として、仕事をする中で発揮して欲しいこと」があります。
絶対に覚えておいてほしいことについては、高齢者看護学ではあまり大きな変化はないと思います。そのため、過去問題は繰り返し出題されます。しかし、表現を変えていると思います。

たとえば、介護福祉士の国家試験問題ですが、第25回問題77を参考にした問題を作ってみました。

問題 認知症(dementia)の人に対する地域密着型サービスとして、正しいものを1つ選びなさい。
1 介護保険施設認知症
2 認知症老人徘徊感知機器の貸与
3 認知症対応型通所介護
4 訪問介護

第25回介護福祉士国家試験 問題77改

…いかがでしょうか? 
あえて「地域密着サービス」と入れているところが「表現を変えているところ」です。
どのサービスも現場では存在します(1は、法令的に正しい名称ではありません)。この中で地域密着サービス、つまり3の認知症対応型通所介護(いわゆる認知症デイケア)が正解です。
ひっかかる言葉を入れたり、その言葉で限定したりします。理解してきちんと覚えれば心配はありません。

また、1年半から2年ほど前の話題が国家試験問題に出題されることがよくあります。これは「世の中のことをよく知っていて時代に合った医療看護をしていける人であってほしい」ということだと思います。
地域包括ケアシステム、デング・エボラ出血熱などが話題になっていました。皆さんはまだ日本に来ておられないかもしれません。デング熱エボラ出血熱が話題だったので、高齢ではなくても感染症の出題には注意した方がいいかもしれません。
今日はその他として「今年の問題の出し方」…です
国家試験には「ナースとして絶対に覚えておいてほしい知識」と「これからの医療人として、仕事をする中で発揮して欲しいこと」があります。
絶対に覚えておいてほしいことについては、高齢者看護学ではあまり大きな変化はないと思います。そのため、過去問題は繰り返し出題されます。しかし、表現を変えていると思います。

では、本日はここまで。  また、明日。