【看護国試】第106回 細胞診の結果、クラスVで膵頭部癌と診断された。上部消化管内視鏡検査で十二指腸に出血が伴う膵癌の浸潤を認め、胃切除術を伴う、膵頭十二指腸切断術が行われた。術後、中心静脈栄養法(IVH)を行ったがインスリンの投与は必要ないと判断された。経過は良好であり、食事が開始された。

みなさん、こんにちは。
今日はベトナム人看護師さんからのメッセージがあります。

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みなさん、こんにちは。病院の仕事が始まりましたか?昨年末から2月の国家試験までは人によってほとんど勉強の毎日でしたが、久しぶりの現場はどうですか?勉強から解放され、気楽にのびのびと働いているでしょうか?
さて、みなさん、日本食にはもう慣れましたか?特に暑い私達の国にはなじめない刺身やお寿司などの生魚を喰わず嫌い(食べられないではなくなんとなく見た目や匂いなど先入観で食べない事)の人はいませんか?「食べられない」と決めつけず、一度試してください。案外好きかもしれませんよ。健康面からしてみれば肉より魚、調理済魚より生魚の方が栄養素が多く含まれると言われています。しかし、生魚介類による食中毒もあります。古くいたんだものではなく、新鮮なものによる下痢を伴わない病気です。なんでしょう?
これは「アニサキス」のしわざです。アニサキスってどんなものかわかりやすいのは、獲れたばかりの新鮮なイカを開いてみてください。透明な肉に細く白い糸のようなグネグネ動くものが見えます。これが犯人です。きちんと処理をしていないと、美味しい寿司や刺身と一緒に胃に入り込み、悪さをします。場合によって内視鏡下で取り除かないといけません。かかった人から行くとかなり激しい腹痛を起こすみたいですよ。せっかくの美味しい食事が台無しにされないように自分で調理する場合は手を抜かず、しっかり下処置をしてくださいね。ちなみに私はお店で買う事にしています(笑)。新しい事の多い年始ですが体調に気を付けて、楽しく頑張っていきましょう。

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細胞診の結果、クラスVで膵頭部癌と診断された。上部消化管内視鏡検査で十二指腸に出血が伴う膵癌の浸潤を認め、胃切除術を伴う、膵頭十二指腸切断術が行われた。術後、中心静脈栄養法(IVH)を行ったがインスリンの投与は必要ないと判断された。経過は良好であり、食事が開始された。
この時のAさんに対する説明で適切なのはどれか。
1 便秘が起こりやすい。
2 脂質の制限は不要である。
3 カロリー計算が必要である。
4 ダンピング症状が起こりやすい。

看護師国家試験 午前問題93

細胞診さいぼうしんcytodiagnosis)はわかりますね?
問題92で「腹部造影CTにてすい頭部癌が疑われ、内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)が行われ、膵液細胞診と膵管擦過細胞診とが行われた」と書いてありましたが、その結果です。けっこう進んだ膵頭部癌ですね。十二指腸にも「膵癌の浸潤しんじゅんinfiltration)」していて「胃」「膵頭部」「十二誌胃腸」を手術でとってしまったんです。でも、経過はいいので食事が開始されました。

Aさんの説明で適切なのはどれか。
1 便秘が起こりやすい。(×)
2 脂質の制限は不要である。(×)
3 カロリー計算が必要である。(×)
4 ダンピング症状が起こりやすい。(〇)胃の切除をしているので、ダンピング症状が起こりやすいです。

いかがでしたか? けっこう簡単でしょう? まず、問題を読むことが出来て、それをイメージできることが大事です。わからないことばをなるべくなくすように、がんばって。
明日は、秋葉原キャンパスで学習会があります。
秋葉原キャンパスで会いましょう。