【看護国試】第106回 入院から4週が経過し、病状が安定して意識が回復した。Aさんは後遺症として運動性失語が残り、言葉がうまく発せられないため涙ぐむことがあった。妻は面会後「夫が話す言葉が分からず、どう接すればよいか分からない」と言って戸惑っていた。

みなさん、こんにちは。
今日はベトナム人看護師さんからのメッセージがあります。

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みなさん、こんにちは。
さて、みなさんはハーブ(herb)は好きですか?ベトナムでは様々な種類のハーブがあります。当たり前のように食卓にいつも乗っていて、サラダのように食べられていますが、それがないと無いと物足りなく感じます。味や香りを楽しめる料理をよりおいしく感じさせる生のスパイスのようなものがハーブなのかもしれませんね。私の好きなハーブは日本ではなかなか出会わず、一度、母国から持ってきた種を蒔いて(たねを まいて)、やっと食べられるように育ったころ、雑草と間違われて、掃除のおじいさんにきれいさっぱりひき抜かれ、泣きそうな思いをしたこともあります。
ハーブは見た目よりも、その効果は強力です。小さいころ風邪を引いたときによく祖母がハーブ湯の蒸気で体を温めてくれました。しばらくサウナ状態で息苦しかったけど終わった後のすっきり感はすがすがしく、風邪が治りました。以来、やみつきになりました。日本でも今はヨモギなどハーブサウナが流行っているみたいですよ。季節の変わり目の今、なんとなく体調が優れず、頭がすっきりしない、気分がどんよりしていると感じたら試しにハーブティを飲み、ハーブの香りを嗅いでみてください。すっきりするかもしれませんよ。

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なるほど。なんだか急にハーブが身体にいいような気がいいような気がしてきました。ハーブティを飲んでみようかしら。
では、昨日の問題の続きです。

問題117
入院から4週が経過し、病状が安定して意識が回復した。Aさんは後遺症として運動性失語が残り、言葉がうまく発せられないため涙ぐむことがあった。妻は面会後「夫が話す言葉が分からず、どう接すればよいか分からない」と言って戸惑っていた。
妻に対する対応で最も適切なのはどれか。
1.「いつもどおり話をしてあげてください」
2.「看誕師も同席してAさんとお話ししましょう」
3.「リハビリテーションで話せるようになりますよ」
4.「分かりやすい言葉で話しかけてあげてください」

第106回 看護師国家試験 午前問題117

後遺症が残ってしまいましたね。家族はどうしたらいいでしょうか。
1~4の選択肢はどれも正しいように見えます。紛らわしい問題でもあります。
ひとつひとつ見ていきましょう。
1.「いつもどおり話をしてあげてください」
 →妻はいつも通り話をしていて、「夫が話す言葉が分からず、どう接すればよいか分からない」という状態になっています。これはあまりよいアドバイスではないです。(×) 
3.「リハビリテーションで話せるようになりますよ」
 →話せるようになるか、ならないかはやってみないとわかりません。妻に期待を持たせすぎてはいけないです。無責任なことになります。
4.「分かりやすい言葉で話しかけてあげてください」
 →問題は患者が話す言葉がわからないということです。「分かりやすい言葉ではなしかけ」たとしても、その返事がないかわからないということです。

よって、答は「2」です。
2.「看誕師も同席してAさんとお話ししましょう」
→患者が話す言葉がどの程度わからないのか、どういう方法でコミュニケーションをとったらいいのか、実際にAさんと妻と看護師と話をして、一緒に考えてみるというのがいいと思います。

では、本日はここまで。
それでは、今日の問題です。
「『運動性失語』のほかにはどのような失語がありますか?」
以前に教えました。みなさんは知っていると思います。
答は明日。 がんばって。