【看護国試】第106回 Aさん(79歳、女性)。自宅の玄関で転倒し、救急外来で第12胸椎の圧迫骨折と診断され、安静目的で入院した。

みなさん、こんにちは。
ムスリムのみなさんはラマダンが始まりましたか。 
今年は真夏ではないので、少し過ごしやすいかと思います。
今は、日の出が4:30ころ、日の入りが18:40ころです。
6月になると、日の出の時間はあまり変わらないですが、日の入りは19:00頃になるらしいです。
先輩たちは、夕飯を食べたら眠り、朝は早く起きてお祈りをして、勉強して、病院での仕事をしていたらしいです。
ラマダン中、身体に気をつけて、お過ごしくださいね。

では、状況設定問題をやりましょう。

問題
次の文を読み問いに答えよ
Aさん(79歳、女性)。自宅の玄関で転倒し、救急外来で第12胸椎の圧迫骨折と診断され、安静目的で入院した。
既往歴 : 5年前に大腿骨骨折。
現病歴 : 2年前にAlzheimer(アルツハイマー)病を発症。記憶障害があるが、失認、観念運動失行および失語はなし。
生活歴 : 要介護1.同じ敷地内に住む長男夫婦は仕事をしている。ADLは自立。

入院当日、Aさんは看護師に「ここはどこですか」と同じ質問を繰り返している。
このときの看護で最も適切なのはどれか。
1. 体幹を抑制する。
2. 家族に夜間付き添いを依頼する。
3. ナースステーションにベッドを移動する。
4. 骨折で入院していることを繰り返し伝える。

第106回看護師国家試験 午後問題94

 

では、この問題の状況は箇条書きかじょうがきitemize)になっていてわかりやすかったですか?
アルツハイマー病の患者」さんであることが、ポイントですね。
アルツハイマー病の患者さんはみなさんの病棟にもいらっしゃるかもしれません。
何度説明しても、すぐ忘れてしまい、同じことを質問します。
「ここはどこですか?」と聞かれたら「病院ですよ。安心してくださいね」と何回も答えるしかありません。
なぜなら、記憶ができないので。
答は「4」です。

「1 体幹を抑制する」はどうでしょうか。体幹(たいかん)はわかりますか?
↓を見てください。

http://beauty-health-training.com/taikan-unndou-syosinnsya-menu-1185外部リンク

体幹を抑制する」というのは↓です。

http://www.neo-firm.co.jp/restrain-BCF4100.html外部リンク

かんたんにやってはいけないことです。

2 家族に夜間付き添いを依頼する。
みなさんの国では、だれかが入院したら、家族が病院に泊まるでしょう?
必ずそばに家族がいることは普通のことと思います。
でも、日本の病院はそういうルールになっていません。
病院に入院したら、基本的には看護師がケアすることになっています。
患者のケアのために、家族に付き添いを頼むことできないです。

3 ナースステーションにベッドを移動する。
これもなんのことかわからないでしょう?
この患者さんは状況がよくわからないので、転倒転落の危険もあるかと思います。何度もナースコールを鳴らすかも。ほかの患者さんの睡眠をさまたげているかも。そんな時、広いナースステーションがある病院ではナースステーションに患者さんとベッドを移動させて、様子を見ることがあります。
本当はそんなことをしてはいけないとは思いますが、看護師さんはほかにも点滴を準備したり、記録をしたり、いろいろな仕事があるでしょう?
そんな仕事をしながら、その患者さんに危険がないように見ることができるんです。なんで、こんな答が選択肢になったのかはわかりませんが。
アルツハイマー病の患者さんが入院になれるまでは、たいへんですよね。

ここで問題です。
問題文に出てきた「要介護1」はどのような状態ですか。

本日はここまで。また、明日。