【看護国試】第106回 診察では幻聴の悪化が認められたため、薬物療法の見直しが行われた。その後、定期的に両親同伴で外来通院を続けた。3か月後、幻聴は改善傾向を示し、規則正しい生活ができるようになった。外来の診察で、悪化した原因を改めて振り返ったところ、Aさんは「半年前から家族に分からないように薬をトイレに捨てていた」と話した。診察後Aさんからそれを聞いた両親が、医師や看護師の目の前でAさんを大きな声で叱ると、Aさんの両親に勧めるものとして適切なものはどれか。

みなさん、こんにちは。
今日はインドネシア人看護師さんからのメッセージがあります。

*****************************

みなさん、こんにちは。お元気ですか?
去年来日した方は日本語と生活は大丈夫でしょうか。
新しいことが多く慣れるまでは大変だと思いますが、一緒にがんばっていきましょう。
さて、みなさんは日本で長く働きたいですか?
母国から離れて生活している私たちにとってはジレンマだと思います。でも、日本に来ることになりましたら、3年間は日本に住まないといけないと思います。楽しく住めるならアッという間に3年間が終ってしまいますが、つらい気持ちの場合は長く感じます。 みなさんはどちらですか?
母国とちがうところが多いと思いますが、どうすれば、よりよく日本で住むことができるか考えてみましょう。
まずは、日本のことを知りたいという気持ちが大切と思います。日本人と話したり、日本食を食べたり、一例ですが、みなさんはどのようなことをしていますか?
私の場合は日本のマンガを見ていました。日本語の勉強にもなりますし、日本の文化も学ぶことができます。
次には友だちを多く持つと楽しく生活ができます。私たちが友だちになる日本人はだいたい職場の人です。しっかり挨拶したり、お互いを尊重するとよいですよ。私たちは日本の外からきたので、open mindにするといいと思います。
日本人は「外」と「内」に分かれているように思いますので、「中間」に入れてもらう気持ちで、仕事のことや生活のことなど相談するといいと思います。

*****************************

では昨日の問題の続きから

診察では幻聴の悪化が認められたため、薬物療法の見直しが行われた。その後、定期的に両親同伴で外来通院を続けた。3か月後、幻聴は改善傾向を示し、規則正しい生活ができるようになった。外来の診察で、悪化した原因を改めて振り返ったところ、Aさんは「半年前から家族に分からないように薬をトイレに捨てていた」と話した。診察後Aさんからそれを聞いた両親が、医師や看護師の目の前でAさんを大きな声で叱ると、Aさんの両親に勧めるものとして適切なものはどれか。
1 心理教育
2 内観療法
3 自律訓練法
4 精神分析療法

第106回 看護師国家試験 午後問題107

Aさんは薬を飲んでいなかったんですね。お父さんもお母さんも怒ってしまったんですね。

両親に何を勧めたらいいのでしょうか。
これはひとつひとつみていきましょう。
「1 心理教育」はストレスなどの対処などの教育を受けることです。
「2 内観療法(ないかん りょうほう)」これは自分の内面や対人関係などを振り返るものです。
「3 自律訓練法(じりつ くんれんほう)」は身体をリラックスさせて体の重さや温かさなどを感じを知るというようなトレーニングを自分で行うものです。
「4 精神分析療法」は専門家が行うもので、症状に隠された心理的な不安や防衛機制などの知り、小さな時からの内的な心の状態などを明らかにする方法です。
これらについては、自分の国の言葉で書かれたものをノートのまとめておいてくださいね。

このAさんの両親には「1 心理教育」を行い、ストレスに対処する方法を知ることが必要と思います。答は「1」でした。

本日はここまで。よい週末をお過ごしください。
勉強は2時間してね。