【看護国試】第106回 さらに3か月後、家事の手伝いができるようになり、家庭内で落ち着いた日常生活を送れるようになった。Aさんは「自分のことは自分でできるようになって、将来はまた働きたい」と話すようになり、社会復帰に向けて社会資源の利用を検討することになった。

みなさん、こんにちは。
今日はインドネシア人看護師さんからのメッセージがあります。

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みなさん、こんにちは。元気でしょうか。
これから雨がいっぱい降りますので、通勤距離がある方は大変だと思います。私は車で通勤していますが、候補者の時は自転車で通勤していました。アパートから病院まで15分ぐらいの距離でした。雨と風が強い時は一番、嫌いでした。でも、雪が降る時は何だか知りませんけど、自転車が進まなくても、濡れても楽しかったです。なぜかというと、雪が見られない国から来ましたし、関東にも雪が降るのはまれな為、何か雰囲気が違います。
さて、みなさんはどこかで、日本語の勉強をしているのでしょうか。1年間日本語を勉強しても、やはり分からないことが多いと思います。病院スタッフや患者さんとのコミュニケーションはうまくいっていますか。完璧に分かるといえないですが、たぶん自分の経験から7割程度ですよね。勤務時間はすべて日本語なので分からないとストレスになります。私は、毎週1回、市役所で日本語のレッスン(2時間ぐらい)に行っています。教師は日本人のボランティア-で日本語の基本や、日本の文化等を教えてくださいました。もちろん病院でも週4時間ぐらいの日本語の勉強があり、すべて参加しました。みなさんの所もボランティアがやっている日本語のクラスがあると思いますので、担当者に聞いてみてください。無料ですので、行かないともったいないです。正直にいうと一人で日本語を勉強するより、日本人と勉強した方がいいと思います。もし時間が難しいなら、病院の上司に日本語の勉強時間や教師をお願いしてみてください。自宅で日本語の勉強も可能ですが、私は日本語の漫画(日本語で)を見たりしました。理解ももちろん、目と耳の練習にもなります。一人で勉強するのもいいですが、誰かと一緒に勉強した方がベストだと思います。がんばってください。

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では、先週の続きです。
忘れちゃった人もいると思いますので、問題文を読んでくださいね。

Aさん(28歳 女性)は両親と3人で暮らしている。24歳の時に統合失調症を発症し、治療を開始している。Aさんは大学卒業後、一度就職したが、発症後に退職し、現在も無職である。2週間前から元気がなく、自室に引きこもって独り言を言っているのが目立つようになったため、両親同伴で外来を受診した。両親からは1年前から便秘が続き、Aさんが薬の副作用(有害事象)を気にするようになったという話があった。

という患者さんでした。
それで、その患者さんはずいぶん回復してきました。

さらに3か月後、家事の手伝いができるようになり、家庭内で落ち着いた日常生活を送れるようになった。Aさんは「自分のことは自分でできるようになって、将来はまた働きたい」と話すようになり、社会復帰に向けて社会資源の利用を検討することになった。
この時点でAさんに紹介する社会資源で適切なのはどれか。
1 就労移行支援
2 地域活動支援センター
3 居宅介護(ホームヘルプ)
4 短期入所(ショートスティ)
5 共同生活援助(グループホーム

第106回 看護師国家試験 午後問題108

という問題でした。
これは、本当は答はひとつでしたが、厚生労働省が2つの正解を出しています。
「1 就労移行支援(しゅうろう いこうしえん)」と「2 地域活動支援センター(ちいきかつどう しえん センター)」でした。

「1 就労移行支援(しゅうろう いこうしえん)」というのは、就労(しゅうろう)というのは労働に就く(ろうどうにつく)と書き、就職(しゅうしょく)のことです。移行(いこう)というのはそちらの方に行くことです。支援はわかりますね。
ふつうの会社で仕事をする支援をすることです。
でも、状況によってはストレスがかかることもあります。

「2 地域活動支援センター(ちいきかつどう しえん センター)」は、地域の中で、社会との交流や簡単な仕事を紹介したりすることができるところです。
日常生活を送ることができるようになったことから、こういうところを利用することもストレスが高くなくよいかもしれません。

「3 居宅介護(ホームヘルプ)」「4 短期入所(ショートスティ)」「5 共同生活援助(グループホーム)」は働くためのというよりも日常生活を支援するところです。
紛らわしい問題で、迷いましたね。 
では、また明日。