呼吸器、循環器

①肺の構造

右肺は三葉(上・中・下葉)、左肺は二葉(上・下葉)まで分化しています。
左右比べてもらうと右には中葉があるので、その分大きいと覚えておいてください。


右主気管支は左に比べて太く、短く、急傾斜という構造になっています。左主気管支はその真逆で細く、長く、傾斜が緩やかです。
そのため、食べ物などは右肺に入りやすく、誤嚥性肺炎を起こしやすい構造になっています。


肺炎は死因の第何位でしたでしょうか?それも合わせて学習していただけたらと思います。


気管は食道の前側にあります。
前か後ろかを問う問題は、過去問だけでなく、模試でもよく引っ掛けさせようと出題されていますね。注意が必要です。


肺の栄養血管は気管支動脈・静脈です。栄養や酸素を送る血管のことを栄養血管といいます。
よく肺動脈・静脈と勘違いされている方が多いですが、こちらは機能血管といいます。


この血管は、役割として栄養血管のように栄養や酸素を供給することではなく、、器官で行われる機能を果たすための通り道という別の働きを持っています。
今回でいえば、肺動脈・静脈は肺で行われるガス交換、左室からポンプ機能によって血液が送り出されるための機能血管といえます。


肺動脈を通ってガス交換によって酸素化されます。そして、肺静脈を通って左心に向かい、ポンプ機能で左室から全身に送られていきますよね。
ぜひ覚えておいてください。



②ガス交換

肺の中の気管支の先には肺胞があります。全身を巡って血液中の酸素が減って二酸化炭素が増えたら、右心を通って一度肺に戻されます。

ここでは、体内で回収してきた二酸化炭素と、吸気によって外界から得た酸素を入れ替えています。これをガス交換といいました。





1 右が3葉、左が2葉でした。
2 ◎
3 酸素に富んだ血液を送るのは肺静脈で、右心房ではなく、左心房ですね。
4 肺で行われるのは外呼吸、内呼吸は細胞でした。
5 栄養血管は気管支動脈・静脈でした。






①刺激伝導系
刺激伝導が伝わる順番は、

1.洞房結節 2.房室結節 3.ヒス束 4.右脚、左脚 5.プルキンエ線維 でした。

洞房結節から最初の刺激が伝わっていくので、ペースメーカーと呼ばれています。

房室結節は、洞房結節が調子悪いときに自分で刺激を発生させてその先へと伝えていく力も持っているので、第二のペースメーカーと呼ばれています。

文に「心臓は二重支配を受ける」とありますが、単に「交感神経と副交感神経の影響を受ける」との意味と同じことを指しています。

国試や模試で出されて「二重支配ってなんだ??」となって間違えてしまう方もいましたが、惑わされないように注意してください。



②肺(小)循環と体(大)循環

ここで注意してもらいたいと思ったのは、「肺動脈では静脈血、肺静脈では動脈血が流れる」という点です。

「簡単すぎるよ」と思われた方もいらっしゃる方もいるかと思いますが、過去の受験生で「本番で読み間違えてケアレスミスしちゃった…」という方もいたので、得点するべき問題はきちんとモノにしてくさだいね。






第103回
1. 自動収縮(心臓の伸縮)が促進されるのは、交感神経によるものでしたね。交感神経が優位になれば促進、副交感神経が優位になれば抑制ですね。
2. ◎
3. ペースメーカーは始まり部分の洞房結節でした。これまでには「洞結節」と出題されたことがあったので、同じ意味としてその点も抑えておいてください。
4. 「支配」ときたら焦らずに「交感神経と副交感神経による支配(影響を受ける)だったな」と思い起こしてください。


第95回
「最も早く興奮=一番最初に刺激を送り出す」です。なので、3の洞結節(洞房結節)で正解です。



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