脳・神経、感覚器その4

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第94回 交感神経の興奮によって起こる眼の反応はどれか。

1. 

明順応、つまり明るさに慣れるのは網膜の働きによるものです。

2. 

交感神経が優位な場合、瞳孔は散大します。◎

3. 

涙の分泌は副交感神経によるものです。

4. 

視野狭窄は視覚の異常であり、網膜や視覚路に何かしらの異常がみられます。

 

 

第98回 交感神経系の緊張で弛緩するのはどれか。

  • 1. 立毛筋
  • 2. 瞳孔散大筋
  • 3. 膀胱括約筋
  • 4. 気管支平滑筋

1. 

立毛筋は人毛の1本1本に付いている筋肉で、ほぼ全ての体毛に付いています。動物で言えば、これは体毛を逆立たせるためにあり、斜めに生えている毛が直立します。アニメなどで猫が尻尾の毛を逆立てて怒っている場面を見たことはないでしょうか?人で言うと、鳥肌が立つことが当てはまります。この場合は怒りではなく、感情の高ぶりによって「鳥肌が立った」と使いますよね。それから、鳥肌が立つ原因としては寒さです。立毛筋が収縮すると、毛が立つと同時に毛穴が閉まります。人間の体は、毛穴が閉まる際に皮脂が出る仕組みになっています。分泌された皮脂は、体の表面に膜を作り、水分の蒸発を防ぐことで熱が逃げないようにはたらきます。人間は体毛が少ないため、毛そのものによる保温効果は少ないですが、それでも多少温かくなるものです。交感神経の緊張で収縮します。

2. 

瞳孔散大筋は交感神経の緊張で収縮し、縮瞳します。

3. 

膀胱括約筋は内尿道括約筋を指し、交感神経の緊張によって収縮します。膀胱平滑筋は排尿筋とも呼ばれ、交感神経の緊張で拡張して蓄尿します。

4. 

交感神経の緊張で呼吸数が上がるとともに、気管支平滑筋は弛緩することで拡張し、より多くの酸素を取り入れることが可能になります。◎

 

 

第99回 副交感神経の作用はどれか。2つ選べ。

  • 1. 発汗
  • 2. 縮瞳
  • 3. 尿量減少◎
  • 4. 心拍数減少◎
  • 5. 消化管運動抑制

交感神経は体を活動的にするので、心拍増加・消化管蠕動の抑制・発汗・心拍数の増加などの作用があります。これに対して副交感神経は体を休ませようとするので、心拍減少・消化管蠕動の促進などにはたらきます。

 

 

第100回 副交感神経の作用はどれか。2つ選べ。

  • 1. 瞳孔の収縮
  • 2. 発汗の促進
  • 3. 気管支の拡張
  • 4. 唾液分泌の亢進
  • 5. 消化管運動の抑制

1. 

副交感神経によって縮瞳します。◎

2. 

交感神経によって発汗が促進します。

3. 

副交感神経によって気管支は収縮、狭くなります。

4. 

副交感神経によって唾液分泌は亢進します。◎

5. 

副交感神経によって消化管運動・消化吸収を促進します。

 

 

第102回 副交感神経の作用はどれか。2つ選べ。

  • 1. 瞳孔の散大
  • 2. 発汗の促進
  • 3. 心拍数の低下
  • 4. 気管支の拡張
  • 5. 消化液の分泌亢進

1. 

瞳孔は交感神経で散大、副交感神経で縮瞳します。

2. 

交感神経で発汗促進します。

3. 

副交感神経で心拍数は低下します。◎

4. 

交感神経で気管支は拡張、副交感神経で気管支は収縮します。

5. 

副交感神経で消化管運動・消化吸収は促進します。◎

 

 

 続く