【看護国試】レビューブックから削除されている3つの内分泌疾患とは?その2「アジソン病」
昨日の続きです!
これまでに何度質問受けたかわかりません。
「調べようとしたらレビューブックに載ってないんです。」
数年前まで掲載されていた疾患が最近のものには載っていないもの結構あるんですよね。
問題の中で選択肢の一部として出てくるものが多いですが、回答になるものもあるので、取り上げていきたいと思います!
今回はアジソン病です。
第84回 内分泌疾患と症状との組合せで正しいのはどれか。
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解説
正解は「1」です。
解説
a. 甲状腺機能が低下することで、甲状腺ホルモンの合成や分泌が障害され、血中のホルモン値が下がっている状態です。主な症状として、低血圧、低体温、徐脈、眼瞼や下腿の浮腫(粘液水腫)などがあります。あわせて、消化管運動も低下(腸蠕動の低下)することから、便秘になります。
b. アジソン病は副腎皮質から分泌されるコルチゾール、アルドステロンなどが分泌低下する疾患です。腎皮質機能が低下していることから、フィードバックにより副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の分泌が過剰になります。副腎皮質からのホルモン分泌が乏しいことから、それよりも上位のホルモンであるACTHが「もっと出せ!もっと出せ!」と分泌を求めるんですね。
ACTHはメラニン細胞を刺激する作用があることから、色素顔面や手指に沈着が生じることがあります。。
c. 副腎髄質に腫瘍ができたら、副腎髄質ホルモン(アドレナリン,ノルアドレナリン)の分泌が亢進するので、血圧は上昇します。
d. クッシング病は副腎皮質にある腫瘍や下垂体腺種などによって、副腎皮質ホルモン(糖質コルチコイドのコルチゾール)の過剰分泌により多毛になります。