【看護国試】第106回 Aさん(68歳、女性)は胃癌のため入院した。入院初日に「夫も癌になって、亡くなる前に痛みで苦しんでいました。私も痛みが怖いんです」といった。看護師はAさんの夫のように苦しむことへの恐怖や不安があることがわかり、Aさんとともに対処法について考えた。

みなさん、こんにちは。 
明日はNational Holidayですよ。 なんの日か知っていますか?
勤労感謝の日きんろう かんしゃのひLabor Thanksgiving Day)です。
来年の国家試験まで時間が少なくなってきましたので、明日の勤労感謝の日には、いつもより少し長めに勉強してみてください。
そして、少し長めに眠ってください。
これで、身体の調子も、勉強の調子もよくなるはず。よかった~。

では、本日の一般問題です。

Aさん(68歳、女性)は胃癌のため入院した。入院初日に「夫も癌になって、亡くなる前に痛みで苦しんでいました。私も痛みが怖いんです」といった。看護師はAさんの夫のように苦しむことへの恐怖や不安があることがわかり、Aさんとともに対処法について考えた。この時点で患者-看護師関係の段階はどれか。
1 方向付け
2 同一化
3 開拓利用
4 問題解決

第106回看護師国家試験 午前問題64

これは、なんだかややこしい問題でしたね。
みなさんはぺプロウという人を知っていますか?
「人間関係の看護論」という本を書いた人です。
その中に患者-看護師間の相互作用による段階的・継続的な人間関係について4つの段階を示しました。


方向付け(ほうこうづけ):患者と看護師の出会いの時期で、お互いが緊張状態にあります。
患者の問題を共有し、その解決に向かってともに進んでいく段階です。

同一化(どういつか):患者が自分のニーズの応じてくれそうな信頼できる
看護師を選んで反応する時期。問題解決の準備段階になります。
3 
開拓利用(かいたく りよう):患者が自分に提供されるケアを通して、自分の問題を整理し、よりよい方向を目指す段階をいいます。
4 
問題解決:患者がひとりで、問題解決できる能力を身につける段階です。病気が治癒しなくても、病気と共存できることを目指します。

問題文では「恐怖や不安があることがわかり、Aさんとともに対処法について考えた」とあるので、方向付けの段階と判断できます。
よって、答は「1 方向付け」でした。
看護の理論はアメリカから来たものが多いので、ことばも英語からの翻訳となり、イメージがつきにくいかもしれません。
英語で書かれたものを最初に読んだ方が、理解しやすいかもしれません。
本日はここまで。がんばって。